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平成25年度 山口大学FDワークショップ 実施報告

学士課程教育における学修成果測定について学ぶ
−ルーブリック開発を目指して−

講演テーマ
学士課程教育における学修成果測定について学ぶ
−ルーブリック開発を目指して−
講師
京都大学高等教育研究開発推進センター 松下 佳代 教授
日程
平成26年03月05日(水)13:30〜17:00
場所
吉田地区: 大学会館2階会議室
参加者
参加総数 34名 (教員27名、職員7名)
内容

中央教育審議会答申『新たな未来を築くための大学教育の質的転換に向けて 〜生涯学び続け、主体的に考える力を育成する大学へ〜』(2012 年8 月)では、教育プログラム共通の考え方や尺度(「アセスメント・ポリシー」)に則って評価し、その結果をプログラムの改善・進化につなげるという改革サイクルが回る構造を定着させることが必要とされ、その具体的な測定方法を明確化にすることが求められている。そこで、本学では、平成25 年度新設科目『山口と世界』を対象としたコモンルーブリックの開発に向けて、大学教育学会・課題研究「学士課程教育における共通教育の質保証」との連携による取組に着手した。

このFD ワークショップでは、大学教育学会・課題研究グループにおいてルーブリック開発実践を指揮している京都大学高等教育研究開発推進センター松下佳代教授をお招きし、本学におけるアセスメント・ポリシーの構築やルーブリック開発の具体に関連する基調講演をいただくとともに、参加者によるグループワークを通して、授業科目『山口と世界』のコモンルーブリックの試作に取り組むこととした。

冒頭、纐纈理事・副学長より開会挨拶があった後、糸長雅弘 大学教育機構大学教育センター長より、平成25 年度から始まった新しい共通教育のコンセプトと新設科目『山口と世界』のおけるルーブリック開発の意義について趣旨説明があった。

第一部では、松下佳代教授から、「学修成果の評価の方法 〜ルーブリックと評価課題の開発を通して〜」と題して基調講演があり、まず、学習評価の類型について、「学生の知識や技術などの表出を通じて、学習成果を直接的に評価する直接評価」と「学生の学習行動や学習についての自己認識を通じて、学習成果を間接的に評価する間接評価」に区分して提示された。その後、直接評価のうち、パフォーマンス評価を取り上げながら、観察不可能なコンピテンスに関し、パフォーマンスを通じて評価する概念や特徴について言及があった。そして、パフォーマンスの質を段階的・多面的に評価するための評価基準表がルーブリックであり、ルーブリックのタイプ、階層(メタルーブリックとそのローカライズ)などについて、アメリカのAAC&U 開発のVALUE ルーブリックや日本での実践事例等を交えながら、詳細な説明があった。

第二部では、「『山口と世界』におけるルーブリック開発に向けて」と題して、林 透 大学教育機構大学教育センター准教授のファシリテーションにより、グループワークセッションが行われた。適宜、松下佳代教授からのポイント解説やアドバイスを受けながら、グループワーク参加者全員でコモンルーブリックの作成を試みた。1 グループ5 名のメンバー構成で、各グループに配された『山口と世界』授業担当者2 名から授業設計や振り返りについて説明があった後、『山口と世界』における共通的な評価規準をまとめ上げながら、レベルの設定・記述に取り組んだ。最後に、各グループの代表から試作版コモンルーブリックについて発表があった。総括として、松下先生からコメントがあり、グループごとに評価基準の設定に差異があって興味深く、「課題への気づき」、「かたちにする、プロダクツ」「チームワーク」といった項目に特徴を感じたとのことであった。

まとめ

本学における全学FD イベントとして、このようなワークショップの機会は、これまで少なかったように感じる。今回、新しく企画したFD ワークショップでは、ルーブリックという新しい評価方法の開発のほかに、同一授業の担当教員間でそれぞれの授業設計のあり方を相互省察する機会提供の狙いがあった。参加者アンケートを見る限り、ほとんどの参加者がこのようなワークショップ形式のFD イベントに新しい気づきと充実感を得る結果となった。来年度以降も、このような相互研修型FD の機会提供が必要と考えている。

『山口と世界』のコモンルーブリックについては、今回試作された成果物を貴重な財産として、大学教育学会・課題研究グループと連携しながら、具体案を作成し、学内関係者とともに詰めていく予定である。

資料

備考: 通常は mms で視聴をお勧めします。 遅い回線をお使いでコマ落ちが酷い場合は http で視聴のリンクをマウス右クリックで一旦ファイルへ保存した後、保存したファイルを視聴すると良いでしょう。

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「第1部 基調講演」の各チャプター位置は以下通りです。

  • 00:00:00.000 テロップ
  • 00:00:10.045 開会
  • 00:01:08.385 開会挨拶
  • 00:04:43.587 趣旨説明
  • 00:18:05.722 講師紹介
  • 00:19:56.126 第1部 基調講演
  • 01:04:33.402 テロップ